ニュースでは、もう容疑者がとれて、さん付けになってるね。それはともかく、一晩経って謝罪会見もして、個人的には、まあいいんじゃないか、という気になってきた。酒に飲まれることもあるだろう、と。
ただ、彼の場合、背負ってるものが大きいよね。番組、映画、各CMなどが自分のせいで、中止になったり変更を余儀なくされる事態になって、今回改めて、というか、初めて自分の立場というのを認識したのではなかろうか。その辺の意識が足りてなかったというのが、彼の一番責められる点なのであろう。
しかし、今回の件で色々発言してる人がいたが、一番株を落としたのが、鳩山邦夫ではなかろうか。
最初に彼は草なぎのことを「最低の人間」と断罪した。後に謝罪したけども、僕も先の発言を聞いたとき、猛烈な違和感を感じた。あんたが一体草なぎのどれだけのことを知ってるんだ、と。法務大臣時代は、まだ好きだったのだが、総務大臣になって「かんぽの宿」あたりから、何かドン・キホーテ気取りというか、大衆に受けのいい、調子のいいことを言うことが多くなったな、と思った。そして、今回の発言。ちらっと話を聞いて、こうだ、と決めつけるのでは、みのもんたと一緒ではないか。根はいい人なのかもしれないし、正義感にあふれる人なのかもしれないが、正直、薄っぺらい印象が増してしまった。
鳥越俊太郎は、草なぎを擁護する発言をしてバッシングを受けている。ただ、僕は鳥越さんにはちょっと同情的。人間を多面的に見れば、やっぱり誰にでも同情の余地というものはある。彼は病気などもして、他人に対する優しさというかいたわりの精神が増したのだと思うが、では、ジャーナリストとしてそれで良いか、といわれれば、なかなか難しい。
さて、今後のSMAP。僕がどうこう言ってもしょうがないんだけど、これがもしかしたらSMAP時代の終焉のきっかけになるかもしれない、と思っている。稲垣メンバー(笑)に今回の草なぎ。どちらも、人間として完全にアウトの犯罪ではないと思うが、それでもかなり忘れ難い事件である。僕は元NHKアナウンサーの松平定知を見る度に、彼が酔ってタクシー運転手に蹴りを食らわしたことをどうしても思いだしてしまう。別に松平定知は好きでも嫌いでもないし、彼が番組の司会をしているのに全く違和感は感じないのだが、それでも普通に思い出してしまうのだ。それぐらい、スキャンダルというのは強烈な一生離れないぐらいの印象を残す。年齢のこともあるが、流石にSMAPに対する爽やかなアイドルという幻想は、コアなファンでも抱きづらくなるのではなかろうか。アイドルグループにファンが幻想を抱けなくなったとき・・・彼らは普通のにいさんからオッサンの間の人、になってしまうかもしれない。
ところで、稲垣の時は、謹慎5ヶ月だったらしいから、草なぎもそれぐらいでいいのではないか、と思うが、草なぎの方がCMなどが多かった分、怒り心頭の各関係者もいっぱいいそうで、そんな中、5ヶ月間のみそぎで済むかどうか・・・。
ま、とにかく驚かされた今回の事件だけど、改めて芸能人というのはつくづく不思議なポジションにいる人間なんだな、と思った。