少し前の休日の話。もうすぐ来る電車になんとか間に合わせようと走り出したところ、パーカーのポケットから私のiPod touchがカランコロン・・・。ああ、やっちまった。取り合えず本体を隈無く見回すがソフトケースのおかげか外傷はない。背広の上着ポケットに入れていてもこんなことにはならなかったので、その可能性すら考慮していなかったのだが、思えば斜め上を向いたゆったりとしたパーカーのポケットでは軽量のiPod touchが飛び出してしまう可能性は十分にあった。が、全ては後の祭り。取り合えず、電車に乗らなければならないので、先を急いだ。
希望の電車に乗り込んだ後、早速iPod touchの動作チェック。・・・動作には特に問題がない。ああ、良かった、と思い、カナル型イヤホンのSE310をiPod touchのジャックに差し込み音楽を聴こうとしたら、ガサゴソ、と明らかに今までしていなかったノイズが聞こえてくる。いやあああぁぁぁぁ・・・。がっくし。うちのiPod touch、64GBでちょっと高かったんだぞ、それがもう故障かよ、とその日は沈んだ気分で過ごした。
で、帰路の電車内で再び再生するも、ジャックの部分を触る度にガサゴソ、iPod touchの角度を変える度にガサゴソ。・・・しかし、だよ。まあないとは思うけど、これって、SE310の方がおかしくなったっていう可能性もあるんじゃないの?と都合のいい考えを思い付き、その考えにすがって、自宅につくと同時に自宅のヘッドフォンをiPod touchに繋いでみる。すると、なんとノイズレス! 信じられないことではあるが、iPod touchの落下とは全く関係なく、同じ日にSE310にガタが来ていたのが判明したのだった。
しかし、このSE310とて3万円出して買った品。イヤホン部分が壊れているのでは損害額的に大差ない。このSE310はイヤホン部分のケーブルが非常に短く、91cmの延長コードが付属品としてついているのだが、イヤホン部分が壊れてないことを願って、アマゾンでこの延長ケーブル(約2000円)だけ購入してみた。翌日、アマゾンが商品が届き、おそるおそるイヤホン部分と新しい延長コードをiPod touchに繋いでみると・・・なんと元通り! 結局、延長コード部分は毎日抜き差しするので、その負荷でガリが出るようになった・・・とのことだったのだと思う。(本当の原因は不明)
ついでにというのは変だが、ソフトフォームイヤパッドも随分変えてないので、交換パーツを買ってみることに。こちらは約2400円。高いと言えば高いが、交換パッドが5セット10個入っている。で、早速替えてみたら、う〜ん、音が違う! ・・・いや、正確には遮音性が違うのだろうか? とにかく前のイヤパッドがヘタっていたことを実感。
そんな事で思わぬ5000円弱の出費はあったが、iPod touchはどこも壊れてないし、SE310は再びその実力を取り戻したし、で、めでたしめでたし。
で、今回の事で少し思ったのだが、イヤホン部分とケーブルが分かれているこのShureのイヤホンの構造は実は素晴らしいのではないか、と。特にShureのイヤホンは俗に言う”Shure掛け”という耳の上部から後ろにケーブルを出すスタイルが推奨されてて、私もそのように使用しているので、ケーブルが自然と首の後ろに回り、そのままぶら下げれば、背中を伝うことになる。これが意外とトラブルの元で、今まで満員電車の中で何度引っかけたことか。中には圧が掛かりすぎて、イヤホン部分とケーブル部分のジャックが外れることがあった。これが以前のShureのイヤホン部分から本体に差すジャックまでが一本のものだったら、故障に繋がり兼ねないことだったと思う。そんなことを数回繰り返したので、左右の耳に掛かる圧力が若干異なるので本当はあまり好きではないのだが、今では、首の後ろを通したケーブルを首から襟元を通して前に出すようにしている。これで、誰かのかばんに引っかけたりというトラブルはほぼ無くなった。しかしながら、毎回のジャックの抜き差し、聞き終える度にケースにしまうべく丸めたり・・・そういうのが、原因になったのだろうか、結局ガリが出るになったのだが、肝心のイヤホン部分はそれでも守られた。iPod touchなどと違ってイヤホン自体はそんなに陳腐化が激しい商品でもないので、出来れば長く使いたい。この設計がとにかく長く安心して使ってもらうには、ということを考慮して設計されたものだったら、開発陣には拍手を送りたい。