ポール・マッカトニー アウト・ゼアー ジャパン・ツアー2015@東京ドーム 2015/04/25

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もう一昨日のことだが、東京ドームでポールを見てきた。前回、2013年11月に東京ドームで見て、その時は、これで見納めからも・・・と思った。しかし、そのわずか6ヶ月後、再び来日するということで、驚きながらもまたチケット買って、当日会場の国立競技場(この会場でも是非聞きたかった!)最寄りの千駄ヶ谷駅についたら、そこで公演中止のアナウンスを聞きがっかり・・・みたいなことがあったなぁ。

そんなここ数年のポールのコンサートに関するあれやこれやを思い出しつつ、当日いざ東京ドームへ。去年は結局日本で腸捻転の手術をしたんだよね? その2ヶ月後ぐらいにはアメリカでツアーを再開してたのは聞いていたが、歳も歳だし(2015/04/27現在72歳!)、手術もあったから2013年よりは少しはパワーダウンしてるのかな、とか、あるいは最悪また具合悪くなっちゃうんじゃないか、など色々余計な心配をしたが・・・。

結論から言えば、そんな心配は全くの杞憂で素晴らしかった! パワーダウンでもなくヨコバイでもなく、むしろパワーアップしてた(笑) 一昨年見てる人ならきっと皆同じ感想だと思う。演出も最も分かりやすいところで言えば、「死ぬのはやつらだ」の時の爆発やら炎の量が明らかに前回より増えてた。(まあ火薬の量はどうでもいい話だが(笑) ちなみに、買ったツアーパンフレットによると年々大げさになるため、バンドメンバーは本気で心配しているらしい)
ポールの声も衰えはない。まあ若い時みたいな声ではないのは当然で、音程が揺れるところもあるが、声を張る部分、シャウトに関しては、おじいちゃんが頑張ってる、という感じは微塵も感じさせない。(コーラスの上手なサポートもある) この人は喉も神に祝福された人なんだな、と思った。
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全体的な構成で言えば、前回来日時の演出とセットリストをほぼ踏襲している。けれども、今回の日本ツアーで初披露となるポールが初めてゲームの為に書いた主題歌「Hope for the future」が演奏されたし、演出もアレンジも少しずつリファインされている。なので、後に振り返ってみると、よく考えたら前回とほぼ同じセットリストだったな、とは思うのだが、特に聞いている時は、本当に初めて聞いたかの様な感動を覚えた。

それにしても、ポールが今のバンドを率いて既に14年ぐらいになる様だが、彼の生涯を通じても最高のバンドと言えるのではなかろうか。彼の想像力を一番刺激したバンドは、いうまでもなくビートルズだろうが、彼ほどの才能があれば、そしてツアー好きであれば、ツアー全体の演奏をきちんとコントロールしたい、と思うのも無理はなかろう。そして今のバンドはそのポールの欲求を完全に満たしていると思う。

数年前までは今でも「I saw her standing there」を当時と同じテンポ、同じキーで歌える、なんてことが話題になっていたが、いつしか、そんなことは誰も言わなくなった。それがポールに関しては当たり前のこととなってしまったのだ。そのポールを引き立て、更に引っ張っていくぐらいの勢いがこのバンドにはある。なにしろ音が若々しい。(そうは言ってもバンドメンバーの多くが還暦に近づいているのだが・・・) だから、どの曲も手垢のついた曲には聞こえない。
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ポールのコンサートは、もはや全盛期の勢いはないものの、”動く”アーティストを見ておこう、というオールドファンの為の懐古的なコンサートでは全くない。その証拠に私の前にいた若いカップルがしょっぱなから立ち上がってノリノリで見ていた。(その為私は少し見づらかったが(笑)) むしろ、現在地球上で存在する最も乗れて、内容も濃いコンサートなのではなかろうか。
ポールの年齢を考えれば、「Yesterday」を弾いてる姿を日本でチラッと見られるだけでもありがたいぐらいの話なのに、ビートルズからウイングス、そして最新曲までを最高の状態のバンド、最新のセットで見られるのだ。これ以上のラッキーが他にどこにあるというのだろう。

という訳で、2013年に同じツアーのコンサートを見たのに、更に感動したのだから、今回初めて見たという人や十年以上振りに見たという人は度肝を抜かれたのではないだろうか。本当にそのぐらいの凄いコンサートだった。

さて、この記事を公開する頃、また東京ドームは湧いているはず。今のポールを見るとまた来年もあるんじゃないか、と思わず期待してしまう・・・。

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