ドラえもんのセワシ君問題をご存知だろうか? セワシ君は大方の人が御存知の通り、のび太の玄孫であり、のび太が起こした会社の借金のせいで22世紀においてもお年玉が50円で苦しんでいる。(22世紀の50円が果たしてどれくらいの価値を持つのかよく分からないが、多分恐ろしいぐらいの低額なのだろう。)
で、セワシ君がわざわざタイムマシーンで過去に来て、のび太に要求するのは、ジャイ子との不幸な結婚は止めて、しずかちゃんとの幸せな結婚をしろという無茶な話なのだが、この時、のび太は冴えていて、すかさずセワシに次のような質問をする。
要するにセワシ君はジャイ子の玄孫でもある訳だから、のび太の結婚相手がしずかちゃんになった時点でセワシは生まれて来ないのではないか?とのび太は瞬時に考えた訳だ。それだけ理性が働けばドラえもんの助力がなくとも、やっていける気がするが・・・。それはともかく、それに対するセワシの答えがこれ。
んなアホな!(笑) 子供の頃、この説明で納得した自分が情けない・・・。
とまあこれがセワシ君問題である。で、ネットに載ってるそれらしい解説が下記のリンク先記事。
上記リンクのエヴェレットの多世界解釈というのは、ゲームもしくはアニメのシュタインズ・ゲートを知っていたら、よく分かると思うのだが、要するに、何かを選択した世界、しなかった世界、それぞれが多重に存在していて、その無数のパラレルワールドを時間を遡ってやって来たのがセワシだから、例えセワシが来たせいで、のび太とジャイ子の結婚がなくなり、セワシが生まれる可能性が無くなったとしても、のび太とジャイ子が結婚する世界もそれとは別に存在する。(だから現にのび太の目の前にセワシがいる) つまり、のび太のひとつの未来が変わることによって、必ずしもセワシの存在が消えることはない、という理屈。まあ・・・ゲームのやり過ぎだな(笑)
次はドラえもんの嘘説。これは面白い、というかひどい(笑) セワシは本当はのび太としずかちゃんの玄孫なのだが、ジャイ子と結婚した場合の資料(写真のアルバム等)を捏造し、それをのび太に提示し、奮起を促すというもの。でも、この結論が結局一番穏当かも。
他にも、のび太の子供や、孫が、ジャイ子の子や孫と結婚してジャイ子のDNAも交じるから結果として大丈夫、みたいな意見もあったが、いやいや、ただのび太とジャイ子のDNAが残ればいいというものでもないだろう、と。その人をセワシとするのはいくらなんでも大雑把すぎる(笑)
ただ、ここで一番穏当そうなドラえもんの嘘説を採用するにしても、のび太にドラえもんをあてがったセワシが未来に帰った瞬間、豊かな生活を送れるようになっていたら、それはそれでおかしい。未来が変わったのに、そこへ帰ったのは、これまで貧乏な生活を送ってきたセワシ? そこには生まれた時から豊かな生活を送ってきた別のセワシがいるのではないか? ・・・。まあ、これ以上考えても、何も出てこないので、この問題についてこれ以上考えるのは、この辺でやめにしようと思う。