大坂なおみ 休養示唆で今季終了も「次の試合いつか分からない」 テニス全米OP3回戦敗退(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
大坂なおみ、えらい叩かれようだけど、私はちょっと彼女に同情的なんだよね。まだ23歳の若い女性だからね・・・ もちろん、観客席にボール打ち込んだりとかプロとしておよそあり得ない行為なんだけど、そりゃ世の中には肉体的能力とマインドセットのバランスが悪い選手だっているだろう、と。
伊達公子がまだ25歳だかで一旦現役引退したと記憶しているが、先日なんかのインタビューで見たら、当時はプレッシャーが半端なく、とにかく辞めたくてしょうがなかったと言っていた。引退当時はまだランキングトップ10の選手だったので、もったいないと思ったものだが、好きで始めたテニスが楽しめなくなったのでは、まあその決断も必然のものだったのかと今は思う。
リドリー・スコット監督のグラディエーターっていう映画があったけど、スポーツ選手は奴隷とは違うが、それでも現代版グラディエーターみたいなもんだな、とよく思う。勝てば王様始め、皆からの賞賛を受けるが、負ければ肉体的に殺されはしないが(なんか実際に殺された南米のサッカー選手がいた気がしたが・・・)、精神的に殺される。
テニスは個人競技なので、よりそのグラディエーター的要素が強いと思う。
スポンサーだって、強いからこそ付いていてくれる訳で、選手としてのピークが過ぎれば離れていく。活躍すれば莫大な富を得るだろうが、勝ち続けなければ名声も富も得続けることは出来ない。
これはおよそ常人には想像出来ないレベルのプレッシャーだと思うよ。
そりゃ、フェデラー、ナダル、ジョコビッチは凄いよ。(ごめん、テニスにそもそも明るくないからメジャーな男子選手しか名前出てこないけど) ただ彼らがマインドセットに掛ける時間は相当なものだと思うし、もとよりそれなりに精神が安定していたのだろう。でなければ、あんなに長期間トッププレイヤーで居続けることが出来るはずがない。
こういうことと書くと差別と言われてしまうからかもしれないが、女性プレイヤーに長期間の絶対的王者が存在しにくいのも、身体的特徴もあるかもしれないが、女性の方が、気質的にこの手のトッププレイヤーで居続けるための心の準備が難しいような気がする。
また、大坂なおみで問題なのは、彼女がスターであること。
上位にいても元来が地味であまり報道されない選手もいるが、彼女は勝っても負けても大きく報道され、されにその言動をいちいち大きく取り上げられる。
その人のスター性はさすがにその人自身がコントロール出来るものではないからね。
またスターは得てして精神的に不安定な人が多く、その精神的不安定さ、危うさゆえ更にスター性を高めてしまうのではないか、と思うほど。
私は洋楽好きで、若くして亡くなったスターをそれなりに知っている。最近だと、エイミー・ワインハウスとかかな? 不謹慎だけど大坂なおみにもそういう危うさを感じてしまう。
まあ別に大坂なおみに同情する必要なんてないと言えばないんだよ。彼女は今引退したって今後悠々と暮らしていけるほど既に儲けただろうし。
ただ、逆に言えば、大坂なおみが負けて癇癪を起こした、と報道されれば、何の遠慮もなく叩くその辺のヤフコメ民の民度の方が心配というか・・・ローマ時代からなーんにも進歩がないじゃん、と。
大坂なおみがオリンピックの聖火リレー最終走者の資格がなかった、とか、まあ何目線か知らんが、何の考えもなしに、よう言えるな、と。むしろなにも考えてないからそういう台詞がすっと出てくるんだろうな、と。
まあ、そんなことをつらつらと思ったね。その辺が私はスポーツは好きだが、スポーツファンはあまり好きじゃない理由かな。