今日も日記をつけるか・・・。今朝、起きたら喉がひどくいがらっぽくて、おかしいなぁ、と思いつつ、朝食を食べ終わった後ぐらいから、くしゃみ、鼻水がとまらない。実は一昨日もそんな感じだった。で、一昨日と同様、パブロンを飲んだら、症状が治まってなんとか仕事に来れた。しかしこれはパブロンの効き目が強力なせいで一時的に風邪が治まっているおかげなのだろうか? とにかく、なんだかんだで2週間以上風邪を引いている。・・・なんだかこんなことを書くのも、もはや恒例の事になっているような気がしないでもないが。
さて、昨今のテレビについてでも書くか・・・といっても、最近はまったくテレビを見ていない。見てもNHK。民放はまず見ない。それはなぜか。
面白くないから。それに尽きる。なんでもゴールデンタイムの平均視聴率のトップがNHKになって、それにあわてた民放連が、次々とあわててドキュメンタリー番組を投入したが、数字的には苦戦しているという。元からドキュメンタリー作りの上手なNHK。しかもNHKには豊富な資金と最新鋭の機材、そして番組制作に平気で半年、一年かけるだけの余力がある。そんなNHK相手に付け焼刃のドキュメンタリー番組をぶつけても勝ち目はないだろう。
僕はこれでも昔は相当のテレビっ子だった。学生時分は散々深夜番組を見て、社会人になってからも相当数のバラエティ番組をチェックしていた。しかしながら、僕は「内村プロデュース」の終了を機にほとんど民放自体を見なくなってしまった。
よく言われる話だが、どのチャンネル見ても、タレントの雑談番組の多いこと。番組の体裁は一応違っても、ほとんどの番組がさんま、紳助のようなトークの受け答えのうまいホストと、これまたどのチャンネルでも見るようなひな壇タレントが雑談しているだけ。はっきり言ってなんにも面白くない。ヘキサゴンも何がそんなに面白いのかさっぱり分からない。
僕はさんま、紳助自身は決して嫌いではない。「さんまのまんま」は面白いし、古い話になるがEXテレビでの上岡龍太郎と紳助は面白かったし、「クラブ紳助」も面白かった。ところが、ひな壇タレントに話を振って、それに対して大げさにリアクションして・・・というときのさんまも紳助もなぜか全然面白く感じない。それはやっぱり、会話が上滑りに滑っていて、内容に深みが全くないからなんだろうな。
例えば、少し前、ほぼ日刊イトイ新聞で、さんまと糸井重里との対談が載っていたが、これがさんまの人生観がよく伝わってきて非常に面白かった。タモリなんかもそうなんだよなぁ。テレビで深いこと言ってもしょうがないよ、てなスタンスで、そのゆるさが「タモリ倶楽部」みたいにハマる場合もあるけど、大体は「いいとも」並に深みがない。
テレビが面白くない理由。ひとつには番組制作の構造にあると思う。僕は内部の人間ではないから、詳細は分からない、というか、完全に聞いた話なんだけど、しょちゅうテレビ番組のいわゆる勇み足事件があって、真相を探ると、番組制作会社のスタッフが勝手に行って、そのチェック体制がなってなかった、という話になる。で、その番組制作会社であるが、一説によると、まずテレビ局がスポンサー料として数億円受け取っても、まずテレビ局が抜いて、中受けが抜いて、で、実際に番組制作にあたる会社には800万円ぐらいしか残らない、なんていう話がある。これが事実だったら、まあ間違っても質の高い番組は出来ないわなぁ。
後、出演者側で言えば、みんな空気読み過ぎ。とくに吉本の若手芸人は単なる優等生にしか見えない。少し前、YouTubeで、「元気が出るテレビ」の前にやってた「テレビスクランブル」をたまたま見た。生放送番組で司会は久米宏と横山やすし(笑) この時点である程度想像はつくだろうが、生放送にも関わらず、めちゃめちゃな発言をするやすしの手綱をうまくにぎり、決してあせることなく天才的なまとめぶりで番組を進行していく久米。昔の番組と分かっていてもとてもハラハラしたし、二人の掛け合いが非常に面白かった。これが現在であったら、まず企画自体が通らないであろう。
そして、最後は視聴者。本当に面白いお笑い番組というのは、食べ物は粗末にするし、正直、いじめの要素も多分に含んでいる。しかし、そういうのはあくまで飽くなきお笑い表現のほんの表層的な部分でしかないのだが、そういった面をあげつらって、テレビ局に抗議をする一部の視聴者。そして、それを異常に恐れるテレビ局。テレビ最後の本当のコント番組と言っても過言ではない「ごっつええ感じ」もとあるPTAからの抗議が終了の一因と言われている。
ま、そんなこんなで、本来のテレビの醍醐味であるスリリングさは全くなくなってしまった。予定調和のどのチャンネルを見ても似たり寄ったりの金太郎飴番組ばっかりでは、言っちゃ悪いが愚鈍な視聴者でもいい加減飽きるって。
僕も上記のようなことで、芸人の特にきわどくもない雑談を聞かされるぐらいなら、NHKのスタッフが、半年なり一年なり掛けて追って作った、到底素人では知りえない世界に迫ったドキュメンタリーのほうが断然面白く感じるようになった。そして、思わぬNHKのゴールデンタイム高視聴率。これはNHKが頑張ったというよりは、ほかの民放が自滅した、というのが正しい見方であろう。
テレビを面白くするのは簡単だと思う。それにはまず視聴率を気にしない。苦情を気にしない。昔の優れたテレビ番組にあこがれてテレビ界に入ってきた若手ディレクターに番組制作の全てを任せてみる。これだけであっという間にテレビはよみがえると思う。それでもネットに視聴者は食われるとは思うが、映像制作専門の才能ある人間達が集まって作った番組にネットのコンテンツがクオリティで勝てるはずがない。やはり、それだけのポテンシャルがいまだテレビにはあると思う。
さて、テレビの復権はあるのか否か・・・。一視聴者としてこれからも見守っていきたい。
レッドカーペットができて、芸人の笑いの質が落ちた