iPadとBluetoothキーボードでもうノートパソコンはいらない。

5月28日金曜日にアップルストアからiPad(Wi-Fi 32GB)が届いた。一緒に注文したのは、dock付キーボード(Apple iPad Keyboard Dock)とアップル純正iPadカバー。

まだ使って数日ではあるが、iPadとiPhoneの違いなど、実際使ってみての感想を少し述べたいと思う。


まず・・・これはごく個人的使用環境の問題であることを断っておくが、dock付キーボードの購入は失敗であった。狭い机の上にiMacのキーボードとiPadのキーボードがふたつ。とても邪魔である。しかもiPadにカバーをつけたままではdock付キーボードにマウント出来ない。カバーは少し伸縮性のある材質でカバーからiPadを取り出すのは一苦労である。そんな訳で、別売のBluetoothキーボードを後日購入した。そのBluetoothキーボードについてはまた後で。

さて、実際にiPadを数日使ってみての感想をざっと。

やはりiPhoneとは使い方が自ずと異なってくる。まず音楽プレイヤーとしては相当使いづらい。私の場合、他にiPhoneを持っているので、iPadに音楽データを入れて、わざわざ少ない記憶容量を圧迫する必要がない。リモコン付イヤフォンを持っているのなら話は違ってくるのかもしれないが、少なくとも音楽プレイヤー単体として使う人は稀だろう。

一方で、ウェブブラウザ、メーラーとしての視認性は素晴らしく良い。まだ物珍しいので周囲の視線を感じてしまうが、満員電車の中でも、片手でホールドしながら、ノートパソコンの画面を見る感覚でネットができる。これは誰にとっても新しい経験になると思う。ネットブックと言えども、流石に席に座っていないとネットは出来ないのだから。

バッテリーは相当持つ。iPhoneの場合、朝早く出掛け帰宅が深夜になるときは、会社などで一旦充電しないと夜まで持たないが、iPadに関してはその心配はなさそうだ。バッテリー持続、最長10時間の謳い文句もあながち大げさなものではない。

iPhoneと同じアプリケーションを使える、一度ダウンロード済み、購入済みのアプリをiPadでも使えるのは大きな魅力であるが、実際にはiPad未対応のアプリをiPad上で使うときの哀しさったらない。iPad未対応アプリはiPadの画面上でiPhoneの実際のスクリーンの大きさで表示され、右下に表示を2倍に拡大出来るボタンが表示される。それを押すと確かにiPadのスクリーンの大きさまで拡大されて表示されるのだが、解像度はそのまま。つまり、ギザギザの表示になってしまうのである。液晶の美しいiPadでのこの表示は相当に萎える。結局アプリはiPad対応や専用のソフトを揃えるはめになると思う。

ソフトウェアキーボードが意外と使いづらかった。なかなか両手でキーボードに触るシチュエーションはなく、そうなると片手で本体をホールドしながら画面をタップする訳だが、そうするとボタンの配置が思いの他遠い。思わずフリック入力をしたくなる。

箇条書きで書き出してみたが、大体こんなところだろうか? で、冒頭にも書いたキーボードだが、購入したキーボードはこちら。アップル純正のワイヤレスキーボードの購入も検討したが、携帯することを考えリュウド アールボードフォーケイタイを買ってみた。見た目はこんな感じ。(※以下の写真、クリックで拡大)

iPadの設定、「一般」>「Bluetooth」をオンにするだけで、簡単に認識する。折り畳み時の大きさは大体手帳ぐらいの大きさ。重さは200gほど。かなり華奢な感じなのだが、携帯性に優れ、キーピッチも標準的なものなので、ほとんど不満はない。喫茶店などでじっくり原稿を書く時には、これ以外には考えられないというほどのお役立ちアイテムである。

さて、ここで秀逸なのが、アップル純正のiPadケース。

横からの写真がないので分かりづらいが、こんな感じで、写真立ての様な形に固定することが出来る。

さて、iPadのバッテリーライフが長いのはいいが、私はPocket WiFi経由でネットに繋いでいるので、どうしても先にPocket WiFiのバッテリーが先になくなってしまう。そこで購入したのが「Pocket WiFi(C01HW/D25HW)用 大容量バッテリー」。これで恐らく、iPadのバッテリーライフと同じぐらいの時間を稼げるはず。

これらの3点セットを机に展開するとこんな感じ。

荷物じゃない、と言えばウソになるが、普通のかばんであれば収納に困ることはないし、全部合わせても1kgを越えることはない。

別売のキーボード使用時に、マウスのカーソルがないので、いちいち画面にタッチしなければならない、コピー&ペーストがiPhoneと同じやり方で、少し面倒くさい、など、細かい不満はあるのだが、ウェブブラウジング、メールチェック、文章入力とネットブック的に使うのであれば、iPadと物理キーボードがあれば、完全に代用できる。さらに素晴らしいのは、混雑した電車内などでも、ウェブブラウジングやメールチェックが出来ることだ。電子書籍のひとつであるiBooksも「GQ」などの雑誌に、京極夏彦氏の「死ねばいいのに」といった小説がいち早く発売される、など、思ったより、普及が早まりそうな気配もある。

また、ここは敢えて強調しておきたいのであるが、ウェブブラウザの画面はピンチイン・ピンチアウトで拡大縮小が出来る。これがネットブックとの最大の違い、と言ってもいいかもしれない。iPadのスクリーンの大きさで大体見やすいが、更に拡大が可能なのである。

まあ、そんなこんなで色々書いてきたが・・・実際に買いかどうか。まずスマートフォンとiPad、どちらを先に買うべきか?と問われれば、全力でスマートフォン、と答える(笑) スマートフォンは確実にライフスタイルを変える。すぐにケータイが生活必需品となったようにスマートフォンが生活必需品となる日が近い将来やってくる。まずは、そちらに備えるべきであろう。

一方のiPadは、外出時にもネットやメールチェックがしたい、外出時にも頻繁に文章作成など、パソコンを用いた軽作業がしたい、というニーズがある人であれば買って損はないと思う。逆にそこまでパソコンやネットに依存してない人は、高価なおもちゃで終わってしまう可能性も大きい。個人的には自宅のパソコンと遜色ない環境でネットにアクセス出来るのは大きなポイント。後は、個々人が、重さ、大きさ、かばんからの出し入れの面倒さ、などのマイナスポイントと私が感じた様な便利さを秤にかけて、それでも使い続けるメリットを感じるかどうかだと思う。

では、iPadを購入すると決めたとして、3G付とただのWi-Fiモデル、どちらを買うべきか、と言えば、完全に3Gを買うべきである。どこでもネットに繋げるからこそのiPad、ネットに繋がらなかったら、ただの板きれである。しかし、私の様にすでにPocket WiFiなど他のモバイルWi-Fiルータを持っているなら話は別。ただし、この場合は、単純に一緒に持ち出すのを忘れる、先に電池が切れる、荷物がひとつ増える、などのデメリットがある。ただメリットがないわけではなく、他に、DS、PSPなどのゲームや、他のノートパソコンも同時にネットに繋げたりする。

しかし、よっぽどのゲーマー、他のモバイル機器もネットに繋げる用途がある、ということでなければ、素直に3Gを買うのが良いと思う。月々約3000円の通信費はまずまず安い値段だと思うし、やはり荷物は少しでも少ないほうが良い。さらに3G機にはGPSもついてるから、位置情報もより正確に発信出来る。

さて、長々と書いてきたが、少しは皆さんの参考になったであろうか? 私はiPadは生活必需品と嗜好品の間にあるような製品だと感じている。絶対に必要ではないが、あれば相当に便利。そして楽しい。そして、これからiPadのスクリーンの大きさを活かしたキラーアプリ、そしてiBooksのラインナップが充実してくれば、どんどん生活必需品に近くなっていきそうだ。ま、今慌てて買う必要もないとは思うが、あだ花の様に消えてしまうジャンルではない、と思ったし、消えてしまうものでなければ、いち早く飛びついておくのもひとつの決断かと思う。

P.S.キーボードのリンク先の商品は、私が実際に買った商品の後継機種。形は変わらないが、マルチペアリングが可能となり、例えば、iPadやiPhoneなど複数の端末のキーボードとリンクして使える、などよりグレードアップしている。

iPadとBluetoothキーボードでもうノートパソコンはいらない。」への9件のフィードバック

  1. ボーノ、柄にもなく頑張っちゃいました(笑)
    定期的にこの手の記事は書きたいと思います。実は結構大変なんだけど。

  2. うちのかみさんがエクスペリアを買うのが先か、iPadが先か。
    難しい問題だ。でもいずれは一家に1台、いや、ひとり一台の時代が来るかもなぁ

  3. どーなんだろね、それって。大げさな話じやなく、教育方針にも関わる問題だと思うよ。iPadだったら、やっぱり子供も興味持つし。
    後はエクスペリアに対する奥さんの興味次第?

  4. 当面私は買わなくて良さそうだなと思いました。すごくわかりやすくて、感激いたしました!

  5. 山下さん・・・あの山下さんですよね?(笑)
    場末のブログへようこそ!です。

    私の記事を見て、買わないのを決断されたというのは、ユーザーとしては少々フクザツな気持ちではありますが(笑)、それも正しいと思います。
    そうですねぇ。あの大きさの物が必需品になるとはやっぱり思えませんね。持ち歩く事が出来るからこそ余計に、です。

  6. ピンバック: iPadを買ったら欲しいなと思う周辺アイテム | プー作の大冒険

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