2011年、今年の映画ベスト3。

mixi日記に書いた映画評の転載。当ブログの年末を締めくくるに当たって、取りあえずまとめ記事的なものでお茶を濁せばいいだろう、という安易な発想。そして、記事の使い回し(笑) ま、この記事を眼にする人、トータルで10人もいないだろうから、それでもいいよね。では、早速気楽にランキング発表と行こう。


第三位「Wの悲劇」

薬師丸ひろ子がいいのなー。演技云々より、少女から大人の女性になろうとしている彼女の存在自体がひたすらまぶしい。若い、というそのことだけで美しく切ない。後、透明感のある歌声。その魅力を十分に引き出す素晴らしい楽曲。それに当時はプライベートな部分が全く見えないのも良かった。私にとっての最後の銀幕アイドル。

・・・なんか映画の感想じゃない気もするが(笑)、この映画は薬師丸ひろ子の最高の瞬間を最高のパッケージで表現した、まさにこの時期、この時代、このキャストでしかなしえなかった、と言える素晴らしい映画だと思う。今年、改めて見て、改めて凄いと思った。

第二位「ヴェニスに死す」

この歳になって初めてみたヴィスコンティ映画。なんちゅうかゲイの為のゲイ映画なのだが・・・やっぱり映像が素晴らしい。冒頭の蒸気船の部分からして、この映像作家は信用出来る、と思わせるほど美しい。映画のあらすじを人に話しても、その話のどこが面白いのか?という様な非常に抽象的な内容なのだが、原作者のトーマス・マンが持ってる退廃の美学・・・「魔の山」は本当に素晴らしい本なので多くの人に読んで欲しい・・・が、よほどヴィスコンティの美意識と重なるらしく、実に見事に描かれている。

第一位「フェリーニのローマ」

映画は脚本が全て、なんて言ってるやつは映画の力を信じてないと思う。それだったら小説読んどけばいいよね? やはり視覚、聴覚に訴えてくるからこその映画であり、それらの感動は言葉に翻訳されず、いきなり脳に訴えかけてくる。

で、このストーリーもへったくれもない「ローマ」を観たとき、その映像美にただただ圧倒された。思わず「時計じかけのオレンジ」を思い出した。しかしこの「ローマ」はその斜め上を行ってる。子供の時、初めて都会に行った時の人々の行き交う様、街の活気、そしてきらめくネオンに圧倒される感じ・・・それをそのままスクリーンに乗せた様な作品だ。

私が生きてる間にこの映像美以上の興奮を味わえる作品と出会える気がしない。いや、期待はしたいが・・・それにしてもすさまじい才能だ。

あ、書くの遅れたけど、これ、今年、私が観た映画のベスト3なので(笑) 今年・・・じゃなかったけど、「板尾創路の脱獄王」はかなりオススメ。いやマジで。そんな感じかなー。では、チャオー。

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