現在の職場が社員が抜けて派遣だけになる。明らかに私の掛かってくる責任が重くなり、負担も増えるので、今日、派遣元の人と面談したのだが、昇給は一切望めないとの返事。そりゃあないでしょう、と食い下がってみると、派遣会社の苦しい内情も分かってきた。
こういう内容は多分社外秘だろうから、アウトラインだけ書くと、これまでは、派遣会社が派遣社員に払う給与、会社が負担する社会保険料などに派遣会社の利益を乗せて、この金額でどうでしょう、と交渉していたとのこと。しかし、最近は会社から時給を指定され、それプラス○○%の金額しか払いませんという方針に代わり、派遣会社はその○○%のうちで、派遣社員の社会保険料負担や派遣会社の利益を確保する訳なのだが、その○○%では正直利益がないらしい。ただ、派遣会社はハーフタイムの人材も抱えていて、これらの人は社会保険料の負担がないので、全体的に見て、それでどうにかその○○%から薄い利益を出しているとのこと。
そんな訳で、派遣会社の中でもこれ以上、私が派遣されている会社と付き合ってもしょうがないんじゃないか、との声も上がっているのだとか。また、個々の派遣社員の給与が上がってもそんなに派遣会社に利益がない中、個々の派遣社員達の給与が上がる様交渉しているのだが、これも不調に終わっているとのこと。
更に、この数年、派遣からの社員登用はゼロで、その道もほとんど閉ざされているに近いのだとか。結局、そういうことが重なり、新米の社員より何倍も結果を出す派遣社員の不満は溜まり、有能な人材からどんどん抜けて行ってるらしい。
この話を聞いて、私はすっぱり見切りを付ける決心がついた。日本でも十指に入る大きな会社相手に仕事をしているのに、雀のなみだほどの給与しか与えず、しかも昇給なし、社員登用なし。特別な専門知識はいらないが、かと言ってアーパーなやつが勤まる仕事では決してない。会社を代表して、大きな会社相手に仕事をしているのに、こんな冷遇はない。結局、派遣はを人材とは見なされず、単なるコストとしか思われてないのだろう。
かくして社員登用の道がないこともはっきりし、どういう方針の会社かも分かったので、これからは会社のためではなく、自分の今後の為に、しっかり働き、しかるべき知識を得て、なんとか転職に結びつけたいと思う。そんなわけで、腹を割って内情を話してくれた派遣の担当スタッフには感謝している。
まあ、これは自分の認識が甘かったという点も大いにあるのだが、やっぱり派遣なんてやってても得るもの少ないねぇ。社員登用予定の派遣とか、自分である分野を勉強するための数年間と割り切ってやるにはいいのかもしれないけどね。