「勝たせていただきましたけど、セ・リーグのチャンピオンチームはあくまでジャイアンツです。我々はセ・リーグの代表としてこれから日本一を目指していきたい」
胴上げ拒否とこの発言。決して驕ることなく、しかし胴上げはあくまで日本シリーズを制してから、という男気。今回のクライマックスシリーズで和田監督をかなり見直してしまった。
ま、シーズン中は和田退任につながるなら、阪神が4位になってもいい、なんて本気で考えてた私なんで、あっという間の掌がえしに我ながらあきれる部分もあるのだが、そんなところも含めて、俺って意外と筋金入りの阪神ファンなんだな、と改めて認識(笑)
ここからは自分を正当化するために書くんだけど・・・本田圭佑がミラン入りした時からよくニュースを見ていたが、シーズン途中からチームに合流してパフォーマンスが上がらなかった本田に対してイタリアのマスコミは手厳しかった。ところが今シーズン、チームトップタイの得点を挙げるほど活躍すると、まるで去年の批判がなかったかのような持ち上げよう。これにはさすがにインザーギ監督もマスコミ批判をしたりしたが、やはり本気でそのチームを好きだとそうなってしまうのよ(笑) 今、持ちあがってる和田名将説も(さすがにそれは気が早いと思うが(笑))、そんな阪神愛の表れなんだなぁ、と、改めて日本国民全員がいかに阪神タイガースを愛してるかを認識した次第・・・え?違う?
さて、今回のクライマックスシリーズの和田監督の采配。4連勝での優勝だから当然と言えば当然だが光っていた。個人的には1番に西岡を信じておいたのが一番良かったと思う。広島戦の初戦は確かノーヒットだったと思うが、それでも和田監督は「状態は良い」と話していた。選手と自分の判断を最後まで信じきったのが、強さにつながったかな、と。おそらくだけど、クライマックスシリーズを前に留任だ、やはり白紙だ、とフロントの判断が二転三転し、ファンの批判もより一層厳しくなって、そんな中改めて留任が決まった時に、和田監督の腹が据わったというか、本当の覚悟みたいなものが決まったような気がする。シーズン中はやはり迷いを感じさせる采配が多かった。そういう采配をファンは一番嫌う。
一方、巨人、原監督の采配は「?」と思わせる部分が多かった。絶対取りたい初戦を信頼度に欠ける内海にまかせたのが謎だし、セペダに信頼を寄せてたのも謎だし・・・まあ、どの選手もびっくりするぐらい不調で、しょうがない部分もあったとは思うが。私は原監督の実績にこだわらず調子のいい選手を起用するやり方が好きだし、あのやり方が2軍にいる選手を含め全員をやる気にしてリーグ優勝を勝ち取った原因だと思っているのだが、一戦一戦が大事になる短期決戦では、勘に頼りすぎる采配がアダとなる場合も多いかな、と。そういう原監督の特性が改めて浮き彫りになったシリーズともいえる。
さて、日本シリーズまでまた少し日数が開く。相手も変わる。改めて和田監督とタイガースの真価が問われるが、大いに期待したい。