Anycaでクルマを借りてみた。

先日、話題になっている(?)、Anycaというカーシェアリングサービスを利用した。スマホにAnycaのアプリをダウンロードして、アプリ経由で、オーナーさんとやりとり。クルマと利用料金とオーナーさんの所在地を確認して、LINEみたいなチャット画面でオーナーさんと受け渡しについて大まかなやり取りをして、予約リクエストをする。承認されると、申し込んだ時間分の自動車保険が自動的に付保され、後は、事前に打ち合わせした場所にクルマを取りに向かう、というそんな寸法。

アプリ自体は使いやすく、近隣のクルマを検索とか、値段帯で検索など細かく設定出来る。後はマップを見ながら、登録されているクルマを眺めていくというやり方も出来る。

Anycaの良い所

なにしろ安くて種類が豊富! 例えば、普通のレンタカー屋でMT車なんてのはほとんど借りることが出来ない。まあ例えばトヨタレンタカーの「86」とかなくはないが、12時間で約1万2000円など結構高い。

しかしながら、Anycaのオーナーのクルマは多種多用。むしろ、ちょっと変わったクルマが多いように見受ける。それに12時間4~5000円の通常のレンタカーと比べても安いぐらいの値段で、セダンや場合によってはスポーツカーが借りられる。

私はとあるMTの外車をかなり安い値段で借りたのだが、まあ走る、走る。普段、激安レンタカーで借りる旧型のヴィッツとはエライ違い。まあ旧型ヴィッツがダメなクルマというつもりはさらさらないが、ヴィッツでは得られない、久々にクルマを操る愉しみをローコストで満喫出来た。

Anycaの不安な所

今回はオーナーさんにもクルマにも恵まれ、しかも利用料金も非常に安く、とても良い体験をさせてもらった。しかし、これでもう普通のレンタカーを借りることはないかも・・・と思ったかと言えば実はそうでもない。

やっぱり人のクルマは気を使う。(気を使って当たり前なんだけど。) 事故は論外としても、路肩にホイールこすった、ちょっとバンパーこすった、というトラブルがあった場合、オーナーにそれを言いづらいと思う。Anycaの運営はDeNAなのだが、DeNAの基本姿勢はトラブルはお客様同士で解決してもらうというスタンス。まあ、そのために保険もあるんだけど、レンタカー屋さんに、ちょっとこすっちゃいました、と言うのと、自家用車の持ち主にそれを言うのでは気まずさが相当違う。そういった心理的プレッシャーをどう取るか、というのは案外大きな問題だと思う。

また保険なんだけど、約款を見ると、万一、クルマを破損、汚損などしてまって、修理や買い替えってなった場合、上限300万円まで補償すると書いてある。しかし、免責額が15万円! つまり借りたクルマにキズやらを付けてしまったとき、最大15万円までは自腹になるということ。これは結構厳しくないか? オーナーさんも色々だろうが、見ていると、特別なコーティングをしているクルマもあるようだし、ちょっとこすった、ぶつけたというだけで、修理費がすぐ免責額上限の15万円に達してしまいそうな気がする。もちろん、どこにもこすらず、ぶつけずに済ませば問題ないのだが、とは言え最初からぶつけることを想定して借りる人もいない訳だし・・・これは心理的にも金額的にもネックになる部分だと思う。

Anycaを借りる上での注意点

以上を踏まえて注意点をいくつか挙げたいと思う。

まず・・・

『あまりに現金のない人は借りるのをちょっと考えよう』
事故を起こせば、免責が15万円。レンタカーだったら、免責0円が普通。(その替り、レンタカー屋さんが営業でクルマを使用出来なくなる分の補償・ノンオペレーションチャージが、レンタカー屋まで自走可能で2万円、自走不可で5万円掛かる。) 誰も事故をおこすつもりで借りる人はいない。それでも起こるのが事故。手元に余裕資金が必要。

『あまりに高価なクルマは考えよう』
クルマを修理、あるいは廃車にして買い替えが必要になった場合に支払われる保険の上限が300万円。つまり、時価300万円を下らないクルマを全損したら300万円を超える部分については免責の15万プラス実費である。例えば、時価1500万円相当のクルマを全損させたら・・・・1215万円は完全自腹。仮に全損でなくても高級車であれば、修理費だけで300万円を越すクルマもあるだろう。高級車を借りる時は、この万が一、も考えなくてはいけない。

『駐車時には特に気をつけよう』
なんだかんだで走行中にどこかをこするということはあまりない。しかし、駐車時には十分気をつけたい。知らない観光地の駐車場、コンビニの駐車場、思わず、バンパーをこすったり、車体の側面をこすったりする危険性は運転中の事故よりずっと高いと思われる。マイカーを持ってる人でも自分のクルマとは車格が違う。着座位置も違う。マイカーを持っていない人ならクルマの運転感覚は覚えていても、車幅感覚などがあまりない人が多いのでなおさら注意したい。

『キズの確認をしよう』
気のいいオーナーさんだと、疑うようで悪いから、と貸出時に大してキズのチェックをしない人もいるかもしれないが、借りる側としてはクルマの状態は全く分からない。ドライブの途中、クルマの外観を見渡したらキズがあるが、そういえば、そんなキズが付きそうな瞬間があったような、なかったような・・・もう不安いっぱいでそれ以降ドライブが楽しめなくなる。そんな事態を防ぐためにも、オーナーさんとドライバー側でしっかり乗車前のキズ確認をした方がお互いの為。スマホで写真撮るぐらいのことをしても良いと思う。

とまあ、長々と書いたが、不測の事故の場合をしっかり想定し、また、特にクルマに思わずキズを付けてしまいそうなシチュエーション、駐車時などに十二分に注意すれば、十分に楽しめるサービスであるとは思う。かく言う私も次に乗りたいクルマを物色中。ただ、上記にも散々書いたが、保険料がもう少し高くなってもいいから(現状1日1500円)、免責額がもう少し少なくなる保険であるとより安心だと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です