「かっこつけてんじゃねえよ!」 太田光、村上春樹批判の徹底ぶり (J-CASTニュース) – Yahoo!ニュース
ご多分に漏れず買ったよ、村上春樹の『騎士団長殺し』。ところがまあ、ネットでの反応見ると、理解できないだの、ノーベル賞狙いだの、大半が批判コメントで悲しくなる。しかしNHKも村上春樹の特集するのにわざわざ太田光呼ぶかね? もちろん批判があっていいんだけど、特集するのにその作家に全く好意的じゃないゲスト呼ぶ、って時点でなんか偏った視点の番組だな、って思ってしまう。
まあうちのカミさんも『ノルウェイの森』読んで、性的な描写が嫌だと言って受け付けなかったようだし、まあ理解出来ないなら、それはそれでいいのよ。だけども、まるで鬼の首を取ったように批判の嵐だもんなあ。逆に愛読者の俺がいわゆるハルキストなる気持ちの悪いやつなのか、と落ち込んでしまうわ。
でも言わせてもらえば、村上春樹”程度”の難しさで理解不能というなら、カフカはもちろんフィッツジェラルドだって理解できないだろ、と思うがね。
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『騎士団長殺し』はまだ読み始めたばかりだが、かなり面白いと思っている。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が個人的にはそれほど面白いと思わなかっただけに、今作は結構手応えがあってうれしい。
確かに、主人公はいつもの主人公だよ。ジャズ聴いてクラシックも少し聴いて、小洒落た軽食をぱぱっと作るような男。そしてちょっと現実感が薄いような女性が出てきて、いつも通り謎めいたこれまた現実的じゃないセリフを残して主人公の元を去る。
それをマンネリと言わればそれまでだが、それはあくまで表層的なことで、そこから深く人間の潜在意識下に潜り込んで、人間の深い部分で共通する意識や連帯、あるいは孤独を描いていくのが、村上春樹の作風なんだよ。だから、社会的弱者を描けなければ、本物じゃないとか、性的な描写が不快・・・まあ不快なのは仕方ないが、だから作家としてダメというのは全くの的外れだと思う。人間の深い意識化に潜り込んで人間を表現しようと思ったら、それこそ世相を映した社会的弱者だのというのは、社会問題性が邪魔するから、なんとなくいそうで居なさそうな、抽象的な人物のほうがいいんだよ。社会的弱者の現状を見たければ、NHKの『ドキュメント72時間』でも見ればいいじゃない。
そんなわけで、嫌いな人がいるのはもちろんそうだろうが、俺も俺もとばかりに、次から次へと村上春樹叩きが始まっているのがどうも気にいらない。村上春樹マンセーもいやだが、尻馬に乗ってここぞばかりに叩くのも気持ちが悪い。まあ、ネットなんて所詮そのレベルのものかもしれんがね。
ボーノさん、あちこち読み散らかしてきちゃいました。
私は川崎市麻生区在住の野球少年母ですので、バッティングセンター響から入ったのですが、いろいろ面白かったです。
「主人公はいつもの主人公だよ。ジャズ聴いてクラシックも少し聴いて、小洒落た軽食をぱぱっと作るような男。そしてちょっと現実感が薄いような女性が出てきて、いつも通り謎めいたこれまた現実的じゃないセリフを残して主人公の元を去る」
こんな端的に私が好きな主人公を表現してもらえて、なるほど〜と思いました。
私はこんな人が好きだったのね…
私は逆です。クラシック聴いて、ジャズも少し聴いて。(普段は椎名林檎を一番聴いてます)
時々読みにきますね。
久しぶりにたのしかったです。
ありがとうございました?
みゅーちゅんさん、コメント頂きありがとうございました。バッティングセンター響は格安で外野?も広くオススメのバッセンですが、機械が古くノーコン注意です。よく「ここのバッティングセンターは実践向きだな。」と言ってる人達の声を耳にします(笑)
このブログは一応公開はしてますが、一人でも多くの人に読まれようという野望はとっくに捨ててますので、ほぼ自分と数人の友人のために書いてます。更新頻度も低いですが、思い出した頃にボチボチ読んでいただければと思います。