ま、表題の通りなんだけど、色々悩んだ揚げ句、夏前に買ったテレビのエコポイントで得た商品券がやっと届いたこともあって、K-7を購入。K-xの評判の良さは知ってはいたけど、やはり最後まで購入の候補にまではならなかった。
K-xが購入の候補に入らなかったポイントは以前にも書いたけど右肩液晶とスーパーインポーズがない点。私の場合、これは完全にくせなのだが、中央でAFをロックしてから構図を決める、ということはほとんどしなくて、構図を決めた後、測距点を動かしてAFの位置を決める。なので、測距点がどこなのか、スーパーインポーズでお知らせしてくれないと不便なのだ。後、マクロで被写体に迫る時にピントが来た時に毎回スーパーインポーズが光るのも参考になる。もちろんファインダー画面下にも合焦マークは出ているのだが、被写体に注目が行っているとなかなか気付きづらい。
ま、そんなことでK-xの画質は非常に気になりながらもK-7を購入した訳だが、どうして上記の点が気になったかというと、それはK100D Superからの買い替えだから。K100D Superは初心者向けのカメラでありながら、しっかり上記2点がサポートされていた。私の写真の腕が上がったかどうかは非常に怪しいが、カメラのことに多少詳しくなった今では、せっかく買い替えるのに、カメラが少しでもダウングレードしているのを感じるのは嫌だったので、結局そこはゆずれなかった訳だ。
前置きが長くなったけど、K-7を実際に手にしてみて、の話。まず意外と軽くて小さい。K100D Superはデジタル一眼レフの中では比較的小さいカメラだが、電池4本入れるとそれなりに重い。で、K-7を持った感じはそのK100D Superのそれと体感的にそれほど変わらなかった。そしてなによりマグネシウムボディ。買う前は比較的どうでもよかった項目だったのだが、これが一番やばかったなぁ。もうガチガチの金属の塊。1mmたりともたわまない感じ。これがカメラをホールドした時に実に気持ちが良い。本当にずっと握っていたくなる感触。シャッター音もまるで違う。スコッという小さな音で、ボディ内に吸い込まれていく感じ。雑踏の中にいると本当にシャッター音がかき消されるぐらい。おお、グレードアップ、と一人悦に入ること間違いなし。撮るのが気持ちいいって凄い大事だなぁ。
画質については・・・まだ室内で少々と、曇天下で数時間撮っただけなので、決定的な評価は下せないが、まさにフィルムライク。買う前、どなたかが画質について、やはりフィルムライクとおっしゃってたのを見て、申し訳ないけどちょっと安直な例えだなぁ、と感じたのだが、実際撮ってみると、フィルムライク、という以外に適切な形容が見つからないぐらい。私は少々フィルムもやるので、多少分かるつもりなのだが、フィルムをスキャンして拡大した時の粒子の散らばった感じと、ノイズの乗り方が非常に似ている。加えて、あくまで画面上での話であるが、横幅640px〜800pxにして見た時の見た目も、ネガスキャンを行ったフィルムデータと結構似ている。もしかしたらこれがCMOSの特徴なのかもしれないが、発色が良くツルツルした見た目がご機嫌なCCDのK100D Superとは明らかに違う。私は正直言えば、今のところ如何にもデジタルなK100D Superの描写の方が好みだ。が、K-7の画質に失望した訳でもない。ただ、ここまでフィルムっぽいと本当にフィルムカメラで撮る機会が減るかも・・・とそれを心配している(笑)
K100D Superの最大の欠点。それはISO感度をオートにしていても、露出を弄るとなぜかISO200固定になってしまう、という意味不明な設定と、お馬鹿なAWB。ISOに関しては諦めて毎回マニュアルで設定し、AWBに関してはRawで撮って後から自分で決定することで解決してきたが、K-7はそのどちらも問題なし。敢えて苦言を呈せば、AWBはちょっと白を白く写しすぎかな、と。もう少しアンバーがかっていた方が暖かみが出るのだが、ま、そこは好みの問題。露出も正確で、K100D Super使用時の癖で、曇天下での撮影では露出を多少マイナスにして撮影したのだが、結果見事アンダーに。つまり補正する必要がほとんどなかった訳だ。
さて、その曇天下の写真はLightroomで多少露出を上げるなどして、私の別ブログ、「フォトログ・馬鹿ラッチ」に掲載。散々能書き垂れて、その程度の写真か!というツッコミはナシでお願いしたい(笑)
設定のしやすさ、AFのスピード、AWB、露出の安定、とまあ2、3年の間にカメラってここまで進化しちゃうのね、と半ば呆れるぐらい。後は画質の好みの問題だが、K100D Superとは目指す方向性が違うなぁ、というだけで、画質自体はとても良い。細部の表現力はとても高い。これは流石に600万画素のK100D Superを比較の対象にする方が可哀想なほど。それでいて高感度のノイズ量もそれほど多くないし、不自然さもない。まあ、これから晴天下、夜間などどんどん撮影していって、さらにK-7の性能を確かめて行きたいと思う。