まずは『百聞は一見にしかず』でこれ。
YouTubeのコメント見てると、まあ非難の嵐。正直気味が悪い。確かにこのフリップ、配慮のかけらもない。こんな証拠として残りそうなものを制作する時点でスタッフはアホだなとは思う。しかし一方で、程度の差こそあれ、みんなこれぐらいのブラックジョークは言ってるんじゃないのか?と思う。もし、これを東北や北関東の農作物の生産者が見たら・・・制作者は往復ビンタされても文句は言えまい。ただ、他のやつはどうなんだ? お前ら、本当にそんなに東北の心配してるのかよ、と。
それに、あの誰も文句を言えない様な正論を振りかざして、謝罪を求める雰囲気・・・なんかそういうのって戦前から変わってないんじゃないか、と思う。「貴様は非国民だ」とか何とか言って。そういう非常に余裕のないこわばった空気がとても怖い。
世の中に悲しいことはいっぱいある。ただ私は人間には自己防衛本能として、他人の痛みは分からない、という機能が備わってると思う。だから、東北の生産者の親戚でもない限り、「許せない」と言ってるやつが一体どこまで本気で許せてないのか、その言葉の重さを分かって発言してるのか、と問いただしたい。
被災された皆さんはもちろん気の毒だと思う。さすがの私もNHKのドキュメンタリーなどを見ると心が痛む。しかし、それでも私は自分のことの様に悲しいとまでは思わない。肉親や友人が死んだのと同じぐらいのショックは受けてない。そこまで世の中のことに対してショックを受けてたら、とてもじゃないが生きていけない。
そこで。改めて自分の胸に手を置いて考えてみてほしい。オレや私は、そこまで今回の件が許せないか?と。いや、本当に許せないんだ、という方は思う存分抗議したらよろしい。それはそれ。しかし、そこまででもないかな、という人は、即刻こういう一方的な非難ごっこから手を引くべきだ。あなたの「許せない」は、他のひとも言ってるから、とか、あるいは満たされない自分の気持ちのちょうど良いはけ口としての「許せない」ではないだろうか?
こうやって私もブログで意見表明してるけど、個人がこうやって簡単に意見を表明出来る時代だからこそ、もっとちゃんと立ち止まって、世の中の事象や自分自身とちゃんと向き合って、自分にしか出来ない表現をちゃんとしようよ、と呼びかけたい。戦前から現在に至るまで、日本人のメンタリティが全く成長してないのではないか?と思うとちょっと寂しい。