昨日のETV特集は大変興味深い内容でした。概要はこちら。
「【ETV特集】「暗黒のかなたの光明?文明学者 梅棹忠夫がみた未来」
なんだかんだで、3.11の震災以降、みんなそれぞれに社会のあり方とか自分のライフスタイルを改めて見直してみたり、未来のエネルギー政策に対して、答えを求められたりとかしてるわけです。
そんな中で、民俗学者の梅棹忠夫氏は、以前から文明が人類を滅ぼす、と予言していた訳ですね。これだけ書くと単なるニヒリズムの人に思えちゃいますが、氏はフィールドワークと称した現地の人と寝起きを共にする生活をしながら、世界中を調査し、やがて比較文明学者として名を馳せました。
そこで氏が実感したのが、人間は知的生命体である、ということ。そして、人間が知的生命体である以上、それこそ性欲と同じように、科学の追求、豊かさ、便利さへの追求の道を進むのは避けられないということでした。
しかしながら、そうした快適性の追求、そして科学技術が過度に進んだ結果、今回の原発事故の例を引き合いに出すまでもなく、逆にその科学や文明自体によって人類が滅びてしまう運命にあるのではないか、と危惧していたわけです。