Nスペのナベツネ、リアルタイムで見てた。一介の政治記者があそこまで政治の中枢に食い込んでいたのは異常としかいいようがないが、それでもナベツネ始め、歴代の自民党総裁は戦中から反戦派が多かったのは結構意外だった。ナベツネが戦争中から一貫して反戦派で、終戦後一時期共産党に所属していたというのも初めて知った事実でかなり驚いた。
それを考えるといわゆる55年体制は、社会党も自民党も、実際にはどちらも左派であったといえる。理論的、理想論的左派と、実際の戦争を体験し、その苦い経験から反戦を唱える左派、どちらがマシかというのはここで書くまでもないことだ。
一部の人間だけが政治を動かし、それこそ半沢直樹よろしく権謀術数、そしてカネが入り乱れた戦後政治は反省すべき点も多いのだろうが、戦後の混乱期、それでも戦争体験を元に再度戦争に巻き込まれることだけは避けなければならない、という思いで自民党のリーダー達はなんとか国をうまくコントロールしてきたように思えた。
彼らの政治手腕もあってか、幸い終戦から現在まで朝鮮戦争、ベトナム戦争などに直接巻き込まれることなくやってきた戦後日本だが、結果としてよいことではあるが、今では戦争を知らない世代が政治を動かしている。
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